さてやってきました。手術日当日です!
旦那は病室を8時にでました。緊張した面持ちでストレッチャーにのせられていました。
次は私の番です。旦那がオペ室に入った後、1~2時間で呼ばれるそうです。
たいぶ緊張してきました。昨日の下剤がまだ効いていて、お腹もゴロゴロしています。
10時。
とうとう呼ばれました。私も旦那の後を追って手術室に入ります。
ストレッチャーに乗せられたら緊張がピーク。さまざまな思いが駆け巡ります。
そのまま手術室へ。手術室の準備室がめちゃくちゃ混んでいて、渋滞状態だったのでびっくりしました(笑)
不思議なことに手術室のベッドへ横たわると、緊張もやわらぎます。どうしてでしょう。今回は安定剤とかは一切使いませんでした。もう任せたぞ!っていう思いでいっぱいだったからでしょうか。
手術室の看護士さんに、「旦那さんは隣の部屋にいますからね~」って言われて、気なって気になってしょうがなかったです。真ん中をしきっている壁が透けてたらいいのに。
早速、硬膜外麻酔。背中の脊髄に針を刺してそこから麻酔の管を入れるということになります。
これがうまくいけば手術準備はほぼ無痛なんですが・・・
私は3回程刺しなおしで、その都度神経にひびく嫌な痛みにこらえてました。汗もぐっしょり。
以前もこの麻酔がなかなかうまく入らなくて苦労した記憶があります。
さてなんとか刺し治して、そして「眠くなる薬が入りますよー」って言われた瞬間記憶がなくなりました。
目覚めた時、喉に管(呼吸器の)が入っていて、めちゃくちゃ苦しかったです。しかも、「痰を吸い出しますからね~」って言われ、喉の奥を吸い出すやつで刺激され、涙が出る程苦しかったです。管をぬくときもおえおえええーってなりました^^;
そして、麻酔が抜けるまで回復室というところで寝かされる。このときの記憶は曖昧。たぶん2時間くらいはいたらしいのですが。
部屋は個室へと通されました。だけどまわりが真っ暗な感じ。麻酔の影響からでしょうか。「旦那さんはもう帰ってきて元気ですよ。」と教えてもらう。よかったぁー。
その後、左肩に酷い痛みが。長時間腕を伸ばされての手術だったので肩がカチコチになってしまったんだと思う。母にマッサージしてもらうが、なかなか良くならない。途中、湿布をはってもらったら楽になりました。
私の体には、酸素マスク、鼻から胃までのチューブ、背中の麻酔の管、首に点滴用の管、右手点滴用の管、右手動脈で血圧を測るようの管、尿管。管だらけで身動きできない感じです。でもこの中で一番辛かったのは鼻から胃へのチューブでした。鼻の奥や喉を通ってるチューブが粘膜を刺激し、痛みがあります。しかも痰が出しづらい。これは抜いて抜いてと頼みましたが、胃液があがってきちゃうからダメといわれ、我慢。
この日は麻酔でウトウトするものばかりと思っていたのですが、目はパッチリしていて、やたら鼻の管が気になり、寝苦しく、一時間毎に時計を見つつ朝を迎えました。
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ここからドナーの日記です。手術日前日、手術日当日の日記です。
<夫婦間腎移植 : 移植前日>
10:00 病院到着。入院手続き。
10:20 病室着。嫁さんの隣の部屋。
10:30 身長、体重、体温測定。
12:00 昼食。以降禁食。
1:00 血液型バンドを腕に装着。
1:30 へその清掃。すごく大きいのが取れたと言われ、恥ずかしい思いをする。
2:00 各種測定。112/81,61bpm,36.1℃
2:10 下剤飲用。発泡性の白色水薬を大きめのコップ一杯飲んだ。多少飲みにくく、半分ぐらいからは頑張って飲む感じ。
2:20 手術で担当する看護師さんから、手術に関する説明を受ける。
2:30 緊急時に輸血を行う場合に必要となるサンプル用の血液採取
3:00 夕方に点滴用の針を刺すため、早めに入浴。
4:00 下剤の効果が現れ始める。15~20分間隔で便意。18前後まで緩やかに継続。
18:00 主治医から明日の手術に関する最終説明を受ける。血液クロスマッチの変化による不確定要因が数パーセントあるとのこと。本来なら詳細な検査データを元に判断するそうだが、月曜日が休日で前回のクロスマッチ検査結果詳細が上がってきていないらしい。
リスクはあるが許容範囲内であると考えられること、また問題発生時に対処する手段も複数考えられること、そして今回パスすると、次回は半年後になってしまうことなどを考慮し、手術を行うことを了承した。
21:00 点滴開始。
21:05 浣腸。一分ぐらいしか我慢できなかった。
21:30 消灯。就寝。
<夫婦間腎移植 手術当日>
00:00 下剤の影響で目が覚める
三時ぐらいまで寝付けないが、以降スヤスヤ。手術前の割には緊張もせずよく眠れた。
06:00 起床。
07:00 まだ腹痛が続く
07:45 手術着に着替える。下着も着ずに羽織る形式なのでスースーする。
07:50 手術室へ移動開始。入院部屋からベッド式のキャリアに乗せられる。なれない格好で、うっかりポロリをしてしまった。
08:00 手術室前室に到着。寝姿で進む院内は別風景だった。
以降、時間不明。
前室で本日担当される医師や看護師さんに挨拶をされる。
いよいよ手術室に移動。映画やドラマで見るあの部屋です。
背中に管を入れるため横を向かされる。レジデント(研修医)のお姉ちゃんが頑張るが、俺の体が硬いらしく難儀する。
しばらく頑張るも、上手く行かないらしく、先輩医師らしきヒトに交代。
スルスルっと入る。
「これから麻酔をかけます」と声をかけられる。
「ボンヤリしてきましたか?」と聞かれたが変化なし。
以降記憶なし。
嘔吐感で目が覚める。30秒ぐらい現状認識出来ず。
喉の管を抜いてもらう。時間を聞いたら16:00とのこと。当初の予定より時間が掛かったようだ。
あとで聞いたところによると、内臓脂肪が多くて難儀したらしい。マジか…
直ぐに部屋に戻される。帰りの廊下で見た空がキレイだった。
以降、記憶不鮮明で前後がアヤフヤ。
鼻から入っている管と空気マスクが違和感。お願いしてマスクは外して貰った。
吐き気なし。術中の出血量もごく少なく、順調な手術だったらしい。
嫁さんも無事に手術が終わったと聞き、感動して涙がでた。
痛みは少なめ。ただし鼻から入っている管が喉の辺りで違和感があり、とても気に障る。
疲れなのか、麻酔の影響か、寝ることもあるが、頻繁に目が覚める。
朦朧としたまま、次の日の朝を迎える。