ステロイド薬(副腎皮質ホルモン剤)

ステロイド薬、身体の中の副腎(腎臓の上にある小さな器官)という臓器から分泌されているホルモンですが、
強力な坑炎症作用を持っていると同時に、種々のホルモン作用、代謝にも関与しています。
その為、薬物として投与されますと、炎症は劇的に短期間で抑さえられますが、代謝やホルモン作用などが副作用として出現致します。
その副作用には、重いものも含まれているために、必要でかつ十分な量以上に投与されることはありません。
ステロイド薬の使用量が多くなりますと、坑炎症作用だけではなく免疫反応を抑える、いわゆる免疫抑制効果もみられます。
したがって、膠原病では異常な免疫反応と著しい炎症によって生命に影響を及ぼすような重い内臓の障害がある場合に、
ステロイド薬の大量投与が行われ、そして、その効果が発揮されます。

ステロイド薬にも幾つかの種類があり、薬の種類によって、対応する量が異なります。
以下、SLEに主に用いられるステロイド剤・免疫抑制剤についてお話します。

プレドニン・プレドニゾロン

SLEの患者さんがほぼ毎日経口投与をする薬で、プレドニンは一粒が5mg錠です。
副作用も多々あります。

メチルプレドニゾロン

プレドニンは経口投与できるのは最高約60mgであります。
100mg以上のプレドニンを経口投与してしまうと胃に穴があく恐れがあります。
したがって、SLEの急速に進行する腎炎やネフローゼ症候群、頻回に繰り返す痙攣発作や意識消失発作などが
見られる場合、パルス療法(メチルプレドニゾロン一日0.4mg~1gプレドニン換算では一日500mg~1000mg)が
行われます。長期にわたって大量のステロイドを飲むよりも、短期間にステロイドを投与するほうが副作用が
少ないといわれてますが、この治療で骨頭壊死などの副作用が多くみられます。

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