全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus : SLE)とは?

エリテマトーデスとは、ループス・エリテマトーデスといいます。
エリテマトーデスは紅い斑点の意味です。
皮膚の病変が狼に噛まれたときの痕に似ていたことから、このような病名を付けました。
エリテマトーデスは大きく別けて二つの種類があります。
一つは皮膚だけに限って病変に見られる円板状エリテマトーデスと、もう一つは、皮膚だけではなく内臓の病変も来たす
(時には皮膚の病変が無く、内臓の病変だけの時もあります)全身性エリテマトーデスです。

以下全身性エリテマトーデス(以下SLEと略す)の症状を中心に述べます。

SLEは皮膚の病変だけではなく内臓の病変を持つことを特徴としています。
良く侵される臓器は、皮膚・関節・腎臓・脳・血液・心臓・肺・などですが、これらが全て同時に必ず侵されるわけではありません。
一つだけのこともありますし、二つ以上侵されることもあります。
また、時期を異にして種々の程度の違った内蔵の病変が見られることもあります。
SLEの内臓病変といいましても非常に軽いものから重いものまで色々あって、どのくらい重い症状であるかは
どのような内臓はどの程度に侵され傷害を受けているかによります。
この点は患者さんによって異なります。

SLEは、女性の方に多く好発します。 約90%が女性です。
どうして女性に多く発病するのかは、まだ良く分かっておりませんが原因の一つにホルモンが関係しているかもしれません。
この病気が10歳代後半から30歳代の女性に見られるということは、とりもなおさず女性ホルモンの活発に
出ている時期に多いということです。

SLEは、決定的な原因がまだわかっていません。
SLEの原因には、免疫異常、遺伝、ホルモン、環境要因が複雑に関与しているとのことです。

厚生省で定める特定疾患として指定されている病気であります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です